書けない、頭が働かない、ライターとして致命的なスランプに陥った私。なじみのクライアント様から、理由も予告もなく契約を打ち切られるという衝撃から始まりました。
穴を埋めるべく他のサイトに応募しても、断られたり、条件が合わずこちらから契約中止リクエストを出したりして、どれも契約できず、ますます落ち込むことに。
クライアント様からの最後のメールは、いつもの調子で「また、新しい案件があればお声をかけさせていただきます。今後とも宜しくお願い致します」と結ばれています。それなのに、なぜ?
頭のなかをこの疑問が堂々巡りしていて、記事を書こうにも書けなくなってしまいました。クライアント様を信頼しきっていた私は、高速道路を快適に走っていたのに急ブレーキをかけられたような衝撃を受けたのです。
翻ってみれば、私の方も、最近は、楽しく記事を書くというよりは、締め切りを気にしながら必死に記事を書いていたようなところもあります。魅力的な案件だったので、こんな調子では打ち切られてしまっても当然だったかもしれません。
こんな状態から脱出するためには、とにかく、まず記事を書くのを休もう。そう、決心しました。
報酬はかなり安いけれど楽しく書けるタスクばかりやった
他のサイトに応募するのは休んで、久しぶりにタスクに取り組んでみました。タスクの案件は多種多様で、文字数が少ないものも多く締め切りの期日もかなり広くとってあるので、ゆっくり取り組めて、初めて記事を書いた時のワクワク感を思い出せるぐらい楽しいものでした。
報酬は見ないようにして、タスクに集中して取り組むことで、始めたころと同じ楽しさを思い出して、少しずつ気持ちが和らいでくるのを感じました。丁寧にタスクに取り組むことで「ありがとう」をいただけることもあって、これだけでちょっと心がほぐれていきます。
こんな調子で書けば良かったのだと気づきました。せっかく私好みの魅力的な案件を依頼してくれたのに、もったいなかったです。
クライアント様のことを頭のなかから追い払うためにやったこと
過去への後悔や未来への不安に囚われてしまうと、脳が疲弊するそうです。私が記事を書こうとしても、書けない、頭が働かないと感じていたのは、クライアント様への感情にずっと囚われていたからなのが一因だと思えます。
そこでやってみたのが「マインドフルネス呼吸法」です。10分間、目をつぶって呼吸に集中するだけという簡単なもの。10分間だけなのに、最初はすぐに頭は雑念に囚われてしまいます。私の場合は、クライアント様のことがすぐに頭に浮かんでしまいます。雑念に気づいたら、また呼吸に集中するのです。
マインドフルネス呼吸法をやって得られることは、「いまここ」に目が向き、過去の嫌なことや未来への不安といった雑念が鎮まることと、疲弊していた脳が弾力を取り戻して元気になれることです。
まさに、私が望むことです。これはやるっきゃない、ということで、やり続けています。マインドフルネス呼吸法を10分間やり終えた後は、とても爽快な気分です。おすすめします。
新聞のコラムを読んで気がついたこと
書けない辛さと同じくらい辛いのが、仕事が激減して収入が途絶えたことです。主婦として家計を預かる以上、無駄は省くので、衝動買いを止めたり、外食の機会を減らしたりするのも辛いですが、何よりも生活のハリがなくなることが辛かったです。
社会のなかで居場所がなくなるような、取り残されていくような不安感をヒシヒシと感じていました。
そんな私に、朝日新聞のコラムで作家・歌手のドリアン助川さんが書いていらしたことが、とても印象に残りました。ドリアン助川さんが仕事も収入もなくみじめに感じていた時、河原に咲く花や飛ぶ鳥に元気づけられたそうです。
ドリアン助川さんは、そんな自分と花や鳥との関係性を「積極的感受」といって、社会に役立つ、お金をもうけたいという意識から離れて、鳥や花と戯れることに価値を置いてもいいのだと言ってくれています。
締め切りを気にしながら犬との散歩も義務的にやっていた私は、犬と一緒に散歩することの楽しさや、木や鳥や花を見ながら散歩できるうれしさを感じることがなかったのに気づきました。記事を書くことを休んで、こういう感覚を取り戻していくことで少しずつ気力も戻ってきました。
こんなことでスランプから復活できるの? なんて思う方もいるかもしれませんが、私は囚われる時間が減って、新しい気持ちで記事に取り組めるようになりつつあります。
もしも、書けない、頭が働かないなんてスランプに陥ったら参考にしてみてください。
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