NHKBS1 球辞苑~プロ野球が100倍楽しくなるキーワードたち~ 「シンカー」を視聴した感想

NHKBS1 球辞苑~プロ野球が100倍楽しくなるキーワードたち~  「シンカー」を視聴した感想

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「天然」さんあらわる

NHKBS1で放送中の「球辞苑~プロ野球が100倍楽しくなるキーワードたち~ 」は野球関係のキーワードを多角的に掘り下げて「究極の野球辞典」の完成を目指すというコンセプトで進行する情報バラエティです。
今回のキーワードは「シンカー」。
「シンカー」は投手の利き腕方向に曲がりながら沈む球種のことです。
私はこの番組は初見だったのでNHKらしいマニアックで手堅い作りの番組だと思っていましたが、ゲストのシンカーを得意球にしていた元東京ヤクルトスワローズ投手の山中浩史さんが予想外の立ち回りをみせました。
番組冒頭で司会のナイツ塙宣之さんが山中さんが持参したそのノートはなんですかと聞くと、山中さんは表紙を見せて「つば九郎のノートです。」
いやノートの中に何が書いてあるのか聞いているのですが。
詳しく聞くと内容は番組用に書き留めたメモだそうです。
そして山中投手にとってシンカーとは何かと聞かれると「ゴロを誘うボールです。」とまだ放送開始2分ぐらいしか経っていないのに締めのコメントを話し始めました。
ヤバイこの人「天然」キャラだ。
波乱の予感が立ち込めます。

「シンカー」は2種類

番組内でいわゆる「シンカー」という球種はストレートとあまり変わらない速度で鋭い変化をする「高速シンカー」型と、ストレートより10km以上遅くより変化の大きい「チェンジアップ」型の2種類が紹介されていました。
しかし2種類に分類するのは日本だけのようです、メジャーリーグでは「高速シンカー」型のみシンカーと呼んでおり、「チェンジアップ」型シンカーは文字通り「チェンジアップ」と分類されています。

出演したシンカー使いの握りが全員違う

シンカーの投げ方は投球時にボールを離す瞬間に腕を反時計回りにひねることでボールに変化をつけるのですが、番組に出演したシンカー使いのボールの握り方が全員違っていたのに驚きました。
山中投手はシンカーを武器にしていた名リリーフエースの高津監督からシンカーの握りを教わりましたが実戦では使えなかったようで、彼独自の握り方で投げていました。
名投手から教わっても習得するのはプロの選手でも簡単ではないようです。

現役バッターがシンカー攻略法を語る

番組ではシンカーの打率が高い選手をランキング形式で紹介していました。最近は詳しいデータも収集できるのだと感心していたら、そのランキングで2位に入った埼玉西武ライオンズの栗原巧選手がリモート取材に協力してくれました。
現役選手が情報を公開する不利を承知でどんな話をするのだろうと期待していましたが、以外にも彼が言うには「シンカーは狙って打てるものじゃない」だの「ファールでもいいつもりで打ったらたまたまヒットになった」だのネガティブなコメントばかりでした。
しかし私は彼が言ったあるコメントに注目しました。
「千葉ロッテの石川選手など一流のピッチャーがシンカーを投げるのを見ていたらボールの見極めができるようになった。」
あれ?ボールの見極めができるのなら実際にはシンカーを狙い打ちできるのではないか?
インタビューのあと、この番組に出演していた千葉ロッテマリーンズ元キャッチャーの里崎智也さんは栗山選手の話を鵜呑みにせず、甘いシンカーを狙い撃ちできる技術の高い選手と評価していました。
本音をすべて語らず、曖昧な言い回しでこの番組を視聴しているであろうライバルチームの判断を迷わせる巧みな話術にさすがベテランの味だと感心しました。

司会進行に苦労するナイツ塙さん

番組も終盤に入り、司会のナイツ塙さんは山中さんがせっかく持ってきていたノートを使って話をしていないことに気づき、ノートに何が書いてあるのか見せてもらえませんかと頼んだところなぜか山中さんは激しく拒否します。
話のどこかで彼を怒らせてしまったのかと慌てる塙さん。うまく司会進行できないその光景を見て周りは大爆笑しました。
そういえば山中さんは現役時代も打ち気にはやるバッターをシンカーやスローカーブで手玉に取っていたのを私は思い出しました。
この人は普段から掴み所がないのかと逆に感心しました。
結局塙さんは最後までノートを見ることが出来ず、山中さんはノートを使って話していないのに満足したと言い残して番組は終了しました。

球辞苑は私が思っていたよりマニアックなネタや分析が豊富で勉強になり面白かったです。
そしてベテラン芸人の塙さん相手に見事な回答をみせた山中さんの今後の活躍が楽しみになりました。

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コメント

  1. ありがとうございます。

    「シンカー」の握り方はそんなに異なるものなのですね。。
    知りませんでした。。勉強になります。

    なお、余談ですが、このサイトもダッシュボードからご投稿可能です。
    サイト上部の黒いバーの左「ライターズサークル」のメニューにマウスをのせて戴くと
    「ダッシュボート」
    というプルダウンメニューが出てくるかと思います。
    これを押して戴くとよくあるWordpressのシステム画面に入れます。

    その中の
    「投稿」→「新規追加」
    でご投稿戴けます。

    WordPressに慣れておられる方の場合、ダッシュボードからのほうが使いやすいかも知れません。。
    またよろしくお願いいたします。

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