その画像、ほんとに大丈夫?著作権を確認しよう!

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ライターなら知っておくべし!著作権と肖像権

法律とか権利の話って、難しい言葉ばかりでちんぷんかんぷんなんだもの!

というあなたのために!この記事、書きました!!

今回はできるだけ簡単な言葉で、私がふだん画像利用の際に気を付けている著作権についてのあれこれを解説してみたので、ご参考になれば幸いです。

※この記事は2020年6月現在の情報をもとにしています。法律が改正されている可能性もありますのでご注意ください。

著作権とは

著作権
  • 著作権=著作物を守るための権利
  • 著作物=人が、自分の考えや思いを形にしたもの(文章、音楽、絵、写真、映像など)
  • 著作者=著作物をつくった人

例えば、あなたが書いた文章を、他の人が「自分が書きました!」と言っていたらどうですか?
その上、世間が「おお!素晴らしい文章ですね!」と、あなたが書いた文章を、他人のものと認めていたら?

私ならものすごく嫌な気持ちになるし、憤ってしまい、「こんなことならもう創作活動なんてしない」と思ってしまいます。
そうした気持ちになるクリエイターをなくし、「もっと良い作品をつくろう!」と思ってもらえるように、著作権があるのです。

著作権があることで、著作物が守られ
著作物が守られることで、著作者(クリエイター)が守られ
著作者(クリエイター)が守られることで、芸術分野の発展が促される

著作権って大事ですね!

※外部リンク※
著作権とは|日本弁理士会
→著作権についてざっくりわかりやすく解説されています。

肖像権とは

肖像権

理由もなくむやみやたらと、自分の姿を撮影され、公表されない権利

肖像権はもともと、『人権』の中の『プライバシー権』に含まれていました。
※人権=人間が持ってる権利:幸せになっていい、神様を信じていい、あれこれ好きに考え事をしていい、などなど
※プライバシー権=自分の私生活などを、他の人に知られない権利

テレビなどが普及していく中で、「自分の姿がいつのまにか撮影され、放送されちゃった!」といったことが起こり、肖像権についての議論が活発になりました。

近年、スマートフォンやインタネーットの登場で、肖像権の侵害は大きな社会問題となっています。

例えば、以下のようなケースがあります。

  1. 高校教師の妻が、家族で外出すると、夫の生徒に撮影され、SNSに載せられる
    これはツイッターで大きな注目を集めた事例です。
  2. 近所や職場で見かけた芸能人を写真に撮り、SNSに上げる
    ホテルやコンビニの従業員によるこうしたケースがたびたびニュースになりますよね。

どちらも、肖像権だけでなく、プライバシー権を侵害しています。

想像してください。あなたが写っている写真が、いつのまにか知らないWebサイトに掲載されていたら…。
ちょっと気持ち悪いですよね。

そうした事態から人々を守るのが、肖像権なんです。

※外部リンク※
肖像権とは? 守られる人・守られない人の違いは?
→肖像権についてざっくりわかりやすく解説されています。

インスタの画像埋め込みは著作権侵害!?

ライターの仕事をしていると、
「埋め込み機能を使ってインスタグラムの上の画像を利用するのは著作権侵害にあたらない」
という話、聞いたことがあるのではないでしょうか。

しかし、インスタグラムを運営するフェイスブック社は、
埋め込み機能は画像の使用を許可するものではない」と発言しています。

つまり、
埋め込み機能を利用しても、無許可で画像を使ったら著作権侵害になるよ
ということです。

「そもそもインスタの埋め込み機能って何?」という方や、
「もっと詳しく知りたい!」という方は、下記リンクをご参照ください↓

※外部リンク※
Instagramが「画像の埋め込み機能を使っても著作権侵害になる」という公式見解を発表
→インスタグラムの埋め込み機能と著作権について、判例や実例を交えて解説されています。

クライアントが「インスタ画像利用OK」と言った場合は?

クライアントさんの中には、「ライティングで画像挿入の際、インスタグラムの画像を利用してOK」という企業もあります。

私は現在3つの企業クライアントさんのWebサイトで記事を書かせていただいていますが、3社ともインスタ画像利用OKです。

ただ、法律上OKではないことを、クライアントはOKと言っているわけですので、

・どういう対応をとったうえでOKとしているのか
・法律をどのように解釈してOKとしているのか
・もし著作権者側から著作権侵害を訴えられた場合どうするのか

といった点を必ずクライアントに確認するようにしています。

個人クライアントさんに関しては、「インスタ画像利用OKですよ!」と明言されている方とお仕事したことがないので、わかりかねます。経験不足で申し訳ないです(´・・`)

ただ、私がお仕事させていただいている3社のうち、2社は、

ライターが記事内部に挿入したインスタ画像について、編集部でユーザーに利用許可をとっている」

としており、残りの1社は、

「顧問弁護士の見解に従って『引用』として扱い、著作権者側から「掲載をやめて欲しい」といった意見があった場合には、運営部で削除等の対応を行う」

と回答しています。
ですので、個人のクライアントさんがライターに対してインスタ画像利用OKとした場合、対応が追い付かないのではないのかなぁと思います。

インスタ画像を利用するには、自分がインスタユーザーであること

そもそも、インスタグラムの画像を利用するには、自分がインスタグラムのユーザー(インスタグラムのアカウントを持っている)である必要があります。

当然ですが、インスタグラム上の画像を使うなら、インスタグラムの利用規約に則っていなければなりません

インスタグラムを利用していないのに、「インスタグラムの利用規約に則っています」とは言えませんよね?

画像を『引用』として利用する条件

インスタグラムの画像を利用できる根拠の一つに『引用』という考え方があります。

インスタグラムに限らず、『引用』が認められる場合は、他の人の画像や文章を使用することができます。

『引用』するためのルール
  • 自分のコンテンツが主、引用コンテンツが従
  • 引用の必要がある
    =読者の目をひくためだけに画像を使ったり、アクセスを集めるために有名ライターさんの文章を使うような行為は、『引用』ではなく、著作権侵害です。
  • 自分のオリジナルコンテンツと、引用したコンテンツが明確に区別されている
    誰が見ても「これは引用したコンテンツだ」とわかるようにしましょう。
  • 引用元が明記されている
    「どこから引用したのか」を書いておきましょう。
  • 引用コンテンツに修正を加えない
    引用するときは、そのまま使いましょう。

下記リンク先に詳しく解説されています↓

※外部リンク※
ネットの画像や原稿を引用する際の正しい方法【著作権侵害に注意】
→インターネット上の画像を引用する際の著作権ルールがわかりやすく説明されています。

「クレジットの入った画像は使用NG」ってどういう意味?

私がお仕事させていただいている1社の執筆マニュアルには「クレジットの入った画像の使用はNG」とされています。

クレジット(コピーライト)

「これは自分が描いたものです!自分が撮ったものです!自分が著作権を持っています!」ということを示すもの。

画像の端にサインがされていたり、「Ⓒ~」と書かれているものです。

どの画像サイトを利用するにしても、クレジットの入ったものを引用する場合は注意しましょう。

クライアントが提示した『執筆マニュアル』を確認する

画像選定するときは、クライアントが提示した執筆マニュアルを熟読しましょう。

・自分のオリジナル以外の画像を使用できるか
・著作権フリーサイトの画像を利用してもいいのか
・クライアント指定の画像サイトはどこか
・引用元を記載する際のルール

上記のような点に関して、マニュアルに何と書かれているか把握しておきましょう。
意味が分からない点や初めて見る用語があったときは、まずは自分で調べてみてください。

ライターの先輩たちが残してくれたたくさんの記事の中に、ヒントや解決策がたくさん載っています。

わからない・不安なときはクライアントに質問しよう!

執筆マニュアルに沿ってライティングを進めていくと、不明点が必ず出てきます。
そうしたときは、自分で「たぶんこうだろう」と決めつけず、クライアントさんに質問してみてください。

そのさい、クライアントに質問する前に、最低限自分で調べてくださいね。

「これどういう意味ですか?」と聞くより、

「マニュアルに~と記載されていますが、これは〇〇〇という認識でよろしいでしょうか?」
「利用者への使用許可は私(ライター)がとるのでしょうか?」

など、具体的かつ簡潔に質問したほうが、クライアントさんも答えやすくなります。

クライアントは忙しいビジネスパーソンです。
私は質問する際、何が不明点なのか、どこを説明すればいいのかをわかりやすく、できるだけ短いやりとりで疑問が解決するように気を付けています。

また顔の見えないやり取りですから、信頼してもらうためにも、「自分も調べて勉強している」「もし~なら自分はこのように行動する」と、自分なりの解決策を提示するようにしています。

特に初心者のうちは、実践を通して知識が身についていきます。
調べる・質問することを通して、ライターとしての見聞を深めていきましょう!

クライアントが質問に答えてくれないときは

たいていのクライアントさんは3日以内にお返事をくださいます。

ただ、念のため、初めてお仕事させていただくクライアントさんに質問するときは、
「〇月〇日までにお返事をいただけなかった場合、納品日までに画像選定を終わらせることが難しいため、いったん文章のみで納品させていただきます。ご了承ください。」
と書くようにしています。

クライアントからの返事を待っていたら納期に間に合わず、納期に間に合わなかったのをライターのせいにされ、自分の信用が落ちることを防ぐためです。

毎回毎回書くのは失礼ですから、初めてお仕事するクライアントさんかつ「このクライアントさんちょっと不安だな」と感じた場合のみの対応です。

※外部リンク※
画像の著作権侵害を回避するために最低限理解しておくべきポイント
→ちょっと難しめの文章ですが、弁護士さんが詳しく解説しています

終わりに

この記事を書いている2020年7月17日現在、私はまだ本格的にライター業を始めてから1ヵ月しか経っていません。

勉強不足の点や経験不足の点も多くありますので、この記事の内容について、補足や訂正すべきところがあればご指摘いただきたいです。

 

今回は、ちょっと重ための話になってしまいましたね(笑)

正しい知識が身についてくると、自身につながり、ライティングがもっと楽しくなります!

あなたとみなさんと、それから私も、副業ライター生活が、もっと楽しくなりますように!

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

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コメント

  1. ありがとうございます。
    著作権は難しいですよね。。
    ネットで簡単に転用出来てしまうこともあり悪意なく侵害してしまうこともあるかと思います。
    厳密な意味での「引用」、「転用」について意識を持たれている方も意外と少ない印象です。
    必要な記事を上げて戴きまして助かります。

    なお、ライティング手順(受注から、企画、執筆、編集、推敲、校正、納品まで等々)に関し、参考になりそうな記事は可能でしょうか?

  2. わわ!再びのコメントありがとうございます!

    まだまだライターとしては経験不足でして、
    2社はキーワードが決まっていてそれに沿って書くので、自分で企画はしません。校正も編集部が行います。
    もう1社は、企画の大枠は決まっていて、相談しながら細かい点をつめていく感じです。
    旅行関係なんですが、
    書きたいホテルや観光地を伝える

    編集部からテーマを指定される(女子旅/一人旅/家族旅など)

    自分でルートを決め、観光地、食事場所を選ぶ

    編集部がチェックし、問題なければ執筆開始

    提出

    編集部が校正。訂正箇所が多い場合はライターに返却される。

    OKがでたら掲載

    自分が行うこととしては、
    企画とは言えませんが、掲載されるメディアを熟読して、どういうテイストなのかや写真・文字の量などを把握して、どう書いていくか決めたり、
    校正ではないですが、書き終わったら執筆マニュアルに沿ってチェックしたり、一日置いて読み直してみたり、音読して確認しています。

    今の自分に書けるのはこの程度です(´・・`)
    申し訳ないです!

  3. 詳細に教えて戴きましてありがとうございます。
    クラウドコーチングでも執筆の流れについて特筆すべきこと等はなっかたでしょうか?
    もし興味深いものがあったら記事をお願い出来たらと思った次第です。
    その他これに限らず面白いテーマ等ございましたらご指南くださいませ。
    また宜しくお願いいたします。

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